「風立ちぬ」観てきました!
短い感想ですが、ネタバレになりそうなので畳みます!

この映画は、過去のジブリ作品と比べてかなり異質なものだと思いました。
それは、主人公が「自分の夢の実現」にしか興味がなく、
その「夢の実現」の過程で他のいろいろなものを犠牲にしていくという、
しかし、それらを失った原因が自分にあるということに、おそらく多くの場合気づいていなさそうな、
人間的な感情が欠落したキャラクターだ、という点においてです。
公開前のCMなどを見て、「ジブリが大人の恋愛映画やるんだ!」と興奮しましたが、
実際この映画は、ヒロインの菜穂子さんと二郎の恋愛映画ではなく、飛行機と二郎の恋愛映画なんじゃないかと感じました。
二郎はどんな時でも飛行機が一番。
菜穂子さんが吐血をした時も、危険を顧みず山から街へ降りてきた時も、
仕事に影響が出ない範囲でそばにいますが、菜穂子さんを優先して仕事をブッチ切ったりはしません。
零戦を造っているのに、映画内で戦争に対する意識が示されないのもそのためだと思います。
二郎にとって、自分が造った飛行機で人が殺されようが街が焼かれようが、
それは彼の「「夢の実現」のための一つのステップにしか過ぎません。
二郎にとって、戦争が良いものか悪いものかということはさして重要なことでは無かったのだと思います。
映画ラスト、二郎の意識(夢?)の中で、菜穂子さんに「あなたは生きて」と言われるシーンを観て、
正直すごくもやもやしたのですが、
観終わっていろいろ考えるうちに、ラストの菜穂子さんのセリフは色々な解釈ができるんじゃないかと思い始めました。
観た直後は、
「自分の都合で振り回した菜穂子さんに自分の妄想の中で許してもらうなんて、
なに都合イイコトやっとるんじゃお前はー!」と思っていました。
しかし考えるうち、
二郎にとっては、自分が犠牲にしてきた菜穂子さんからいっそのこと
「私をほっといて飛行機ばっか作りやがって!!」
とか怒られたほうが、むしろスッキリするんじゃないかな~とか、
逆に映画ラストのように「生きて」って言われると、
「私のことを放っておいてまで求め続けた夢なんだから、中途半端に終わらせるなよな!」
みたいな、二郎の自責の念から、
生きること=夢を追求し続けることを菜穂子さんに強要されているように感じたんじゃないか!?とも思えてきて、
でも、
「二郎って、菜穂子さんの苦しみに気づくような人間かな…
自分の妄想の中で菜穂子さんに責められるなんて思いもしないんじゃないかな」とか、
本当に色々な考えができるよな…と。
でももちろん、
菜穂子さんが二郎を愛していたことは確かなことだし、
純粋にポジティブに、菜穂子の「二郎に生きて欲しい」という意識が、
カプローニの時のように二郎の意識とつながったという解釈もできると思います。
正直まだすごくもやもやしていますが、
すごく苦い映画で、でもそれを隠さずに見せている映画だと思いました。
僕は観るたびに好きになるような気がします。
気づけばだらだらと纏まりもなく書いてました!
スイマセン!!
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- 2013/07/31(水) 06:30:46|
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| コメント:2
柊先生、ゾンビッチの4巻買ってきましたよ~おまけで昔の作品が載ってましたけど、ゾンビッチの原点がここに!って感じでしたね♪椎名さんとか中々可愛いし、ゾンビッチでも出てき………でもそうなるとサキナの妄想が影響されBLだらけに………ぐぬぬ
- 2013/08/04(日) 17:42:53 |
- URL |
- ドラえみょん #-
- [ 編集 ]
ドラえみょんさん
おおおありがとうございます!!
そうですねー、確かに今考えると「原点かも!」って感じですね(´∀`)
>椎名さんとか中々可愛いし、ゾンビッチでも出てき……
な…なるほど!!その手がありましたか!!(笑)
でも一応、高校は一緒って設定だったのでワンチャンスあるかもですね!いただきます!
- 2013/08/10(土) 16:03:55 |
- URL |
- yuichihiiragi #-
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